お直しの受注について
陶器屋がうつわの修理をする理由
継ぎの作業は、ごちそう気分店主が行います。陶器屋の目線で、陶器の景色を邪魔せず、漆の美しさも楽しめるような仕上がりにします。
陶器店が金継ぎを受け付ける場合、実作業は漆芸家の方に委託する場合もあります。
しかし、やきものの色や質感には それぞれ意味があるので、それをできるだけ感じとりながら継ぎ跡と器が調和できるようにしたいのです。それが、うつわを長く楽しむお手伝いをしたいという、陶器屋としての思いです。
うつわが割れたら、新しい商品を売るチャンス?かもしれないですが…
本当に気に入ったうつわを 毎日使って、カケたり割れたりも当然あるけれど、継ぐことができれば、割れる悲しみ一択から 継いで生まれ変わる楽しみも生まれる。
そいういうふうに、継ぐという選択肢があると良いと思うのです。
受注・お渡しは対面にて
細かいカケやヒビは、よく見ると「ここにもあった!」ということがありますので、対面で実物を確認しながらお見積もりをさせていただきます。
漆継ぎ・金継ぎ自体がまだ世の中に少ないので、作業工程や、特に料金など、お客様にとってわかりにくいことも多いと思います。
料金表はできるだけシンプルにと心がけて作成しておりますが、修復の面積の大きさで工数にかなり差が出るため、すこし細かい構成になっております。
ご不明点は遠慮なくご質問ください。
料金表
料金表が別ウィンドウで開きます
受注会
八王子の店舗で月1回、受注・相談を承ります。
月1回の営業については「店舗について」のページにてご確認をお願いします。
このようなお直しが得意です
金粉などの金属を使わず、漆や色漆(漆に顔料を混ぜたもの)で仕上げます。うつわの色によっては、継いだ箇所がほとんど見つからないくらい目立たなく仕上げることも可能ですが、当店のこだわりは、隠れすぎず目立ちすぎない。うつわそれぞれの魅力を引き立てながら、漆の美しさも楽しめるように工夫します。
陶器
もともと販売業としても陶器が好きで、土や自然釉の雰囲気に合わせた仕上げが得意です。
カケ
日常のなかで最も多いのが、縁にできるカケだと思います。金継ぎと言ったら稲妻のようなワレを継いだものをイメージすると思いますが、ちょっとしたカケも漆で丁寧に仕上げると、かわいいワンポイントになるので、カケの漆継ぎこそまずはお試しいただきたいです。
漆継ぎうつわの性質
作業期間
漆は1工程ごとに、数日かけて硬化・研ぐの繰り返しです。一度に少量ずつしか塗れないので、どうしても日数がかかります。また、当店では色漆をうつわに合わせて作るため、金属粉仕上げよりも日数が必要になることもあります。作業面積の大きさや仕上げの方法により差がでますが、お預かりから完成まで4〜5ヶ月が目安となります。
継いだうつわの使い方
漆はゆっくりと時間をかけて硬化していきます。仕上がり後、3ヶ月ほどは眺めてお楽しみいただき、その後食器としてお使いください。
漆器と同様の扱いが基本となります。電子レンジ、食洗機の使用は避けます。
注意する点はありますが、漆は塩分、油分、酢などを含む様々なお料理に使える優れた塗料です。ぜひ特徴を理解して漆ならではの色艶をお楽しみください。