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『陶工の本』バーナード・リーチ著

『陶工の本』バーナード・リーチ著

会社員時代、昼休みに書店で見かけ、 ジャケ買いした本です。 読みやすい本とは言えませんが、 とても興味深い記述がたくさんありましたので、 ご紹介したいと思います。   バーナード・リーチ 著 石川欣一 訳  『陶工の本』河出書房新社 2020年   本との出会い 帯に、 「『何が本当に美しい焼物』なのか、 その問題を具体的にも説いてあるのは、 他の本の追従を許さない・・・」 とあります。 この一文のパワーのすごさ。 魅かれて買ってみることにしました。   うつわって、毎日使うものなのに、 料理や服に比べて、関連書籍がとても少ないです。 大分すると、器と料理の写真集や、 器の産地や特徴を紹介するもの、 あとは、芸術系の刊行誌がメインかなと思います。 それらの書籍で、 器に関する知識を得ることはできるのですが、 なんでしょう、なんだかあまり頭に入ってこないというか。  ...

『陶工の本』バーナード・リーチ著

会社員時代、昼休みに書店で見かけ、 ジャケ買いした本です。 読みやすい本とは言えませんが、 とても興味深い記述がたくさんありましたので、 ご紹介したいと思います。   バーナード・リーチ 著 石川欣一 訳  『陶工の本』河出書房新社 2020年   本との出会い 帯に、 「『何が本当に美しい焼物』なのか、 その問題を具体的にも説いてあるのは、 他の本の追従を許さない・・・」 とあります。 この一文のパワーのすごさ。 魅かれて買ってみることにしました。   うつわって、毎日使うものなのに、 料理や服に比べて、関連書籍がとても少ないです。 大分すると、器と料理の写真集や、 器の産地や特徴を紹介するもの、 あとは、芸術系の刊行誌がメインかなと思います。 それらの書籍で、 器に関する知識を得ることはできるのですが、 なんでしょう、なんだかあまり頭に入ってこないというか。  ...

お客さまから素敵な言葉をいただきました

お客さまから素敵な言葉をいただきました

先日当店でお買い求めいただいたお客さまが、 なんとなんと、お客さまのブログでお品物の感想 を書いてくだいました。 とても豊かな感性で、 そのうつわの素敵なところを たくさん見つけてくださいました。 陶器のお店をしていて、 これほど嬉しいことはありません。   執筆者であるお客さまにお許しをいただいて、 こちらでご紹介させていただきます。 うつわの記事以外も、 素敵な感性と豊かで楽しい表現力で、 どの記事もとても面白いですよ♪   ▶︎「たんぽぽ仮面のタイムライン」はてなブログ 『一点ものの器』 https://retimeline.hatenablog.com/entry/2021/10/06/221649   うつわとお客さまの出会いに、店主も幸せをいただきました。 お客さまとのご縁に感謝いたします。

お客さまから素敵な言葉をいただきました

先日当店でお買い求めいただいたお客さまが、 なんとなんと、お客さまのブログでお品物の感想 を書いてくだいました。 とても豊かな感性で、 そのうつわの素敵なところを たくさん見つけてくださいました。 陶器のお店をしていて、 これほど嬉しいことはありません。   執筆者であるお客さまにお許しをいただいて、 こちらでご紹介させていただきます。 うつわの記事以外も、 素敵な感性と豊かで楽しい表現力で、 どの記事もとても面白いですよ♪   ▶︎「たんぽぽ仮面のタイムライン」はてなブログ 『一点ものの器』 https://retimeline.hatenablog.com/entry/2021/10/06/221649   うつわとお客さまの出会いに、店主も幸せをいただきました。 お客さまとのご縁に感謝いたします。

窯元訪問【備前焼・安田龍彦さん】

窯元訪問【備前焼・安田龍彦さん】

7月の終わり頃、備前焼の窯元を訪ねました。 目指すのは岡山県の和気群です。道中の車内からパチリ。 美しい田園風景が広がっていました。 よぉ〜く見ると、田んぼの中に白鷺が2羽写っているのですが、ご覧になれるでしょうか・・・ 備前焼陶芸家の安田龍彦さんです。  翌週から大阪で個展を開かれる準備で大忙しのところ、お邪魔させていただきました。 大事な窯の中を見せていただきました。貴重な体験です! 窖窯(あながま)といって、傾斜に沿ってひとつの長い部屋になっています。 奥に煙突が見えます。 窯焚きの時には、ここに棚が組まれてびっしりと作品が並べられます。 窯のどこにどう置くかによって、焼き上がりの景色が変わる備前焼。 この広い窯の中に、火や灰のあたり方を計算しながら配置していくのは、知識と経験と集中力など、とてもエネルギーのいる工程なんだろうなぁ、と思います。 例えば飯碗だけでも、材料の土、そして窯の中の置き方によって色や景色がガラリと変わります。 材料は土のみ。 (土はとても重要で、備前地方にしかない良質で貴重なものです) それを、選別したり、不純物を除いたり、調合したり、練ったりなどなど、丁寧に丁寧に工程を重ねて粘土にしていきます。 窯焚きでは、高温でおよそ13日間、薪で焚き続けることによって、しっかりと焼き締まった丈夫な器になります。 シンプルそうな工程なのに、なぜ多様な色や質感の作品に仕上がるのか。 美しい艶や窯変と言われる様々な景色は、土の成分や薪の灰が、焼成による化学反応で色や質に豊かな変化をもたらしたものなのです。   説明っぽくなってしまいましたが、伝えたかったこと。 それは・・・  備前焼きは、ダイナミックな窯焚きや、素朴な姿の作品が印象的かもしれませんが、 実は、人の手による緻密で繊細な工程と、炎の力が融合して生まれる奇跡の産物なのだということです!(ゼェゼェ…)  なんて奥ゆかしいのでしょう。備前焼。 オンラインショップでは、手のひらに持った時のさらなる魅力がお伝えできなくて残念ですが、当ショップや、安田さんのお店「備前焼 陶た」にて、 お気に入りの一点との出会いを皆さんにお届けできたら嬉しく思います。   今回お譲りいただいた作品たちは、...

窯元訪問【備前焼・安田龍彦さん】

7月の終わり頃、備前焼の窯元を訪ねました。 目指すのは岡山県の和気群です。道中の車内からパチリ。 美しい田園風景が広がっていました。 よぉ〜く見ると、田んぼの中に白鷺が2羽写っているのですが、ご覧になれるでしょうか・・・ 備前焼陶芸家の安田龍彦さんです。  翌週から大阪で個展を開かれる準備で大忙しのところ、お邪魔させていただきました。 大事な窯の中を見せていただきました。貴重な体験です! 窖窯(あながま)といって、傾斜に沿ってひとつの長い部屋になっています。 奥に煙突が見えます。 窯焚きの時には、ここに棚が組まれてびっしりと作品が並べられます。 窯のどこにどう置くかによって、焼き上がりの景色が変わる備前焼。 この広い窯の中に、火や灰のあたり方を計算しながら配置していくのは、知識と経験と集中力など、とてもエネルギーのいる工程なんだろうなぁ、と思います。 例えば飯碗だけでも、材料の土、そして窯の中の置き方によって色や景色がガラリと変わります。 材料は土のみ。 (土はとても重要で、備前地方にしかない良質で貴重なものです) それを、選別したり、不純物を除いたり、調合したり、練ったりなどなど、丁寧に丁寧に工程を重ねて粘土にしていきます。 窯焚きでは、高温でおよそ13日間、薪で焚き続けることによって、しっかりと焼き締まった丈夫な器になります。 シンプルそうな工程なのに、なぜ多様な色や質感の作品に仕上がるのか。 美しい艶や窯変と言われる様々な景色は、土の成分や薪の灰が、焼成による化学反応で色や質に豊かな変化をもたらしたものなのです。   説明っぽくなってしまいましたが、伝えたかったこと。 それは・・・  備前焼きは、ダイナミックな窯焚きや、素朴な姿の作品が印象的かもしれませんが、 実は、人の手による緻密で繊細な工程と、炎の力が融合して生まれる奇跡の産物なのだということです!(ゼェゼェ…)  なんて奥ゆかしいのでしょう。備前焼。 オンラインショップでは、手のひらに持った時のさらなる魅力がお伝えできなくて残念ですが、当ショップや、安田さんのお店「備前焼 陶た」にて、 お気に入りの一点との出会いを皆さんにお届けできたら嬉しく思います。   今回お譲りいただいた作品たちは、...

窯元訪問【備前焼・松嶋弘さん】

窯元訪問【備前焼・松嶋弘さん】

7月の終わり頃、 備前焼作家の松嶋弘さんの窯を訪ねました。 (岡山県備前市)  写真は岡山県の伊部(いんべ)駅です。肝心な駅名が映ってない・・・   さっそく!とても大事な窯、見せていただきました。 ドキドキ・・・ この中にたくさんの作品が並べられ、窯焚きされます。 過酷な炎を長年耐え抜いてきた窯。 この空間だけでも、緊張感があります。 登り窯は傾斜に沿って3室連なっています。  横から覗いた様子。静か暗くて、とても神聖な雰囲気。   ↓ 窯焚きの写真をいただきました。 作品を詰めていく様子。どこに置くか、どの向きで置くかなどによって焼き上がりの景色が変わるので、とても大事な工程です。 すごい迫力。熱気が伝わってくるようです。 湿気取りで5日間、そして薪を使って1週間焚き続けるそうです。 たえず温度を見ながら薪をくべる作業を高温の中で。 想像を絶する大変な作業です。 窯焚きに使う薪。 一度に使う薪は、およそ1500束とのこと! (1束5本くらい) うつわを使う時には目に見えないけれど、 備前焼は、自然の恵みを存分に使った貴重な 作品なのだということを、改めて感じます。   使い手との出会いを待つうつわたち。 まだ藁や灰がついていて、生まれたてのうつわ という感じがしました。 ひなたぼっこポカポカ...

窯元訪問【備前焼・松嶋弘さん】

7月の終わり頃、 備前焼作家の松嶋弘さんの窯を訪ねました。 (岡山県備前市)  写真は岡山県の伊部(いんべ)駅です。肝心な駅名が映ってない・・・   さっそく!とても大事な窯、見せていただきました。 ドキドキ・・・ この中にたくさんの作品が並べられ、窯焚きされます。 過酷な炎を長年耐え抜いてきた窯。 この空間だけでも、緊張感があります。 登り窯は傾斜に沿って3室連なっています。  横から覗いた様子。静か暗くて、とても神聖な雰囲気。   ↓ 窯焚きの写真をいただきました。 作品を詰めていく様子。どこに置くか、どの向きで置くかなどによって焼き上がりの景色が変わるので、とても大事な工程です。 すごい迫力。熱気が伝わってくるようです。 湿気取りで5日間、そして薪を使って1週間焚き続けるそうです。 たえず温度を見ながら薪をくべる作業を高温の中で。 想像を絶する大変な作業です。 窯焚きに使う薪。 一度に使う薪は、およそ1500束とのこと! (1束5本くらい) うつわを使う時には目に見えないけれど、 備前焼は、自然の恵みを存分に使った貴重な 作品なのだということを、改めて感じます。   使い手との出会いを待つうつわたち。 まだ藁や灰がついていて、生まれたてのうつわ という感じがしました。 ひなたぼっこポカポカ...